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ホーム市長の部屋市長日記「無罣礙(むーけーげー)」令和4年度「むーけーげー(無罣礙)」 令和4年8月1日

「むーけーげー(無罣礙)」 令和4年8月1日

掲載日:令和4年8月1日更新

移動販売車がゆく

「トンカラリン♪」と、なじみ深かったトントン音頭で地域をまわっていた農協の移動販売車が消えて約1年。上田地区ではこの廃止に加え、Aコープの撤退もありました。
今、実に市民の3人に1人が65歳以上に。地域の商店が減少や閉店してしまい、日用品の買い物が困難となっているお年寄りも増えています。

市は7月から販売車運行の実証実験を始めました。令和5年3月末まで、まずは上田地区19か所で、週に1度巡回することからやってみます。
日本郵便(株)との包括連携協定に基づき、この事業を(株)郵便局物販サービスに委託。越後上田郵便局に、冷蔵・冷凍設備を備えた商品倉庫を新設。
同社と連携するコンビニエンスストア「ローソン」と地元スーパー「はりまや」が共同事業として参画、加えて「上田ふるさと協議会」の絶大な協力もあって実現したものです。
このような体制でローソンが関わるのは全国初だといいます。今後は、採算性や他地域への拡大は可能かなど、さまざまな検討を行います。

一方で、これは単なる買い物支援ではないことを忘れてはなりません。家から出て人と語らう楽しみ。認知症や介護予防、見守りの視点なども合わせ持つ。
この事業は、高齢者の健康維持につなげようと市が取り組んでいる「南魚沼市医療のまちづくり」の一環でもあるのです。
採算性だけで片付けられない。その需要は確実に増えるはずですが、そもそも継続が困難だから民間が手を引いてゆく。ましてや雪国。これは、公として地域医療を守ることと同意語の、まさに挑戦といえる事業だと思っています。

地方創生は並大抵ではありませんが、この事業の販売員には県外の若い社員お二人が。
7月4日の出発式では「御用聞きの精神で期待に応えたい!」と意気に感ずるあいさつを。スピーカーから流れる変わらない音頭の配慮に粋さも。
「トンカラリンと、ひと踊り♪」そうあってほしい。

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