掲載日:令和6年6月5日更新
農業者年金について
農業者年金制度は、農業者の老後生活の安定と福祉の向上を目的とした公的年金制度です。現在の新制度(平成14年1月~)は、将来受け取る年金を自らが積み立てる方式で、少子高齢化時代に対応した長期的に安定した制度です。
新しい農業者年金制度のあらまし
- 農業に従事する人だけが加入できます。
国民年金の第1号被保険者で、年間60日以上農業に従事する60歳未満の人は誰でも加入できます。 - 新しい年金制度は積立方式です。
納められた保険料とその運用益が将来のあなたの年金原となります。また運用利回りの状況などで保険料が引き上がる事もありません。 - 保険料は、加入者本人の選択により自由に設定できます。
保険料は、月額20,000円を基本とし、1,000円刻みで、67,000円(国民年金の付加保険料を除く)まで増やすことができます。また、保険料は全額社会保険料控除を受けられます。 - 国の補助を受ける事ができます。
政策支援の対象となる人は、国の保険料助成により負担が大幅に軽減されます。 - 令和4年1月1日から、農業者年金(通常加入)の保険料下限額が引き下げられました。政策支援の対象とならない35歳未満の人は、月1万円から農業者年金に加入できるようになりました。
- 令和4年5月1日から、60歳以上65歳未満で国民年金に任意加入している人も農業者年金に加入できるようになりました。
農業者年金受給について
制度改正により現行制度と旧制度では受給できる年金が異なります。
旧制度では、経営移譲年金・老齢年金があります
経営移譲年金
60歳から65歳になるまでに後継者へ農業経営を譲ることにより年金を受給するのが経営移譲年金です。(昭和32年1月1日までに生まれた方が選択できます。)
老齢年金
農業経営を自分で続けながら年金を受給するのが老齢年金で、65歳から受給できます。
現行制度では、老齢年金・特例付加年金があります
老齢年金
政策支援を受けなかった場合に受給する年金が老齢年金です。原則65歳から受給できますが、令和4年4月1日からは、65歳以上75歳未満の間で自由に受給開始時期を選択できるようになりました。なお、今まで同様に60歳以上65歳未満での受給も可能です。
特例付加年金
政策支援を受けて経営継承(旧制度の経営移譲)した場合には、老齢年金と特例付加年金を併せて受給でき、65歳からが原則ですが、希望により60歳以上65歳未満での受給も可能です。
受給方法は以下のとおりです
旧制度の老齢年金を受給するには、65歳になった日以降に、年金裁定請求の手続きを最寄の各JA支店で行ってください。
新制度の老齢年金を受給するには、60歳から75歳までの間に、年金裁定請求の手続きを最寄の各JA支店で行ってください。
新制度に政策支援を受けて加入した場合の特例付加年金を受給するには、農業経営を後継者または第三者に譲らなければなりません。
経営継承(経営移譲)の手続きは、南魚沼市農業委員会事務局にて行ってください。経営継承(経営移譲)の手続きが済んだら、年金裁定請求の手続きを最寄の各JA支店(支所)で行ってください。
特例付加年金の受給要件
- 旧制度の保険料納付済期間等、新制度における60歳までの保険料納付済期間、新制度におけるカラ期間を合算して20年以上あること。
- 原則として65歳に達したこと。60歳以降であれば農業者老齢年金と併せて繰上げ受給を請求することができます。
- 特定農業者への農地の処分(後継者継承、第三者継承)して農業経営から引退すること。
こんなときは年金が停止されます
経営移譲(経営継承)をして年金を受給した場合、農業を再開したり、農地を売買・転用などをしたりすると、年金は停止されます。
年金を受ける権利がなくなる場合は
年金の受給者が死亡した時は、受給権が消滅し年金が受けられなくなります。遺族は速やかに受給者死亡届を最寄の各JA支店(支所)に提出してください。