掲載日:令和3年10月1日更新
「朝ドラ」への夢
こんなドラマチックな人生を全うしたすごい女性がいたのか!
水島あやめ氏(本名 高野千年、当市大月出身)のことを恥ずかしながら市長になるまで知りませんでした。
その存在を知り今や「ぜひ、NHK朝の連続ドラマのヒロインに」と思いはせるようになったのは、研究第一人者の因幡純雄氏が『水島あやめの生涯』(2019年10月、銀の鈴社出版)を世に送り出されたおかげと、長年に渡り顕彰活動を続けている「ちとせ会」メンバーの情熱に心打たれたためでした。
今年の9月には市民会館で、水島あやめの作品上映会と、因幡氏による講演会が開催されました。
わが国初の女性映画脚本家として、大正から昭和初期に東京の松竹鎌田撮影所で大活躍。
関東大震災で打ちひしがれた民衆が、救いを求めるように集った映画館で、彼女の才能はまさに花開きました。
後に、幼いころからの夢だった少女文学の世界に。たちまち人気作家となり、伝記や外国文学の翻訳も手がけ、あの『小公女』や『キュリー夫人』、『アルプスの少女』も世に広める。
その人生は実に奥深い。
少女時代のつらい経験や多感な学生時代、かつての旧習・家制度による家人との確執。前半生と打って変わって実母の介護に専念する姿や、最愛の母をおくった後の穏やかな晩年の生き方なども胸を打つ。
前述のように、市民有志と「水島あやめをNHK朝ドラに推進する会」を結成して2年前から要望活動などを展開していますが、その先導者である今成卓而さん(元六日町教育長)は「働く女性のパイオニアのような存在。多くの女性の共感を得られるはず」と語っています。
まさにその通り!
わが家の女性陣は、「朝ドラ」が生活の一部。
毎日の放送を、まずは衛星放送で視聴し、次は地デジで再視聴。当然、お昼の再放送も。
もしドラマが実現して、彼女が最期まで思っていた故郷の金城山や四季が映し出されたとなれば、さらに録画が加わるな、きっと。
「天地人」から12年、何か巡ってこないか。