掲載日:令和8年4月1日更新
桜花に
季節は移ろい待望の春に。4月1日、いよいよAIオンデマンド交通が上田地区からスタート。1年ほどで全市に。同じ日、人生百年時代を担う新健診施設「ゆきぐに健友館AI(あい)」もオープン。市も「躍動」の心意気で進みたいと思います。
ただ、重い現実も。令和6年度、市内で生まれた子どもの数は217人。衝撃が走りました。昨年度「二十歳を祝う会」対象者は552名、わずか20年でここまで。コロナ禍で最も心配していたことが現実に。5年前から始めた市独自の「めごちゃん祝い金」制度(第1子誕生に12万円、第2子に15万円、3子以降は20万円)。若い世代への応援は好評ですが、出生減は改善されません。今や国中で人口減のテーマが語られない日はなく、市政や市議会の場でも。しかし、特効策が見つからない。何が足りないのか。
市はこの春から、お祝い金に加え、桜の苗木をプレゼントします。1人生まれる毎に桜が増える街に。これに思い至った経緯が2つ。私自身の経験から。3人の子の誕生毎に記念に植えた親指の太さほどだった桜は抱きつけない幹となり、今を盛りと毎年咲き誇っています。人生を重ねるように。2つ目は、東日本大震災で津波により甚大な被害を受けた街の話。復興過程で街のみなさんは桜を植え始めたのだと。植えた場所は津波が到達した高さの山の傾斜地。口碑(こうひ)とせずとも「そこまで津波は来たのだ」と教える。同時に、あの日逝ってしまった多くの魂を鎮めるために。
苗木を差し上げても、自宅敷地の問題などで植えられない人もいるはず。そのため、市は、お寺様やダム周辺地など植樹できる場所の確保に協力のお願いを始めました。里山整備後の植林もいいかもしれない。現在、桜の多くは高齢化が進んでいて、このままでは私たち日本人の心の風景である桜は減少の一途をたどるのだそう。落ち葉処理などで近年は「伐採してくれ」という声が市役所には多いことも事実。しかし、邪魔扱いするばかりでいいのか。現存する多くの桜は先人の思いの形であるはず。未来を託す子どもたちに希望を重ねた「桜」をみんなで。
