○農地移動適正化あっせん基準

平成22年11月18日

農業委員会訓令第4号

農地移動適正化あっせん基準を次のように改定する。

(目的)

第1 この基準は、南魚沼市農業委員会(以下「本会」という。)が、農業委員会等に関する法律(昭和26年法律第88号)第6条第2項の規定に基づき、農業振興地域内の農用地等について行う権利移動のあっせん事業を実施するための基本的事項を定め、もって農業経営の規模拡大、農地の集団化その他農地保有の合理化に寄与することを目的とする。

(適用範囲)

第2 この基準は、農業振興地域の整備に関する法律(昭和44年法律第58号)第6条第1項に基づき指定された農業振興地域内で、同法第8条第2項により定められた農用地区域内の農用地等に適用するものとする。

(農用地等権利取得の要件)

第3 この基準において、農用地等の権利を取得させるべき者は、次に掲げる要件をすべて備えている者に限るものとする。

(1) その農業経営に、専ら又は主としてその農業経営に従事すると認められる青壮年の家族農業従事者(農地所有適格法人にあっては常時従事者たる構成員)又は農地法(昭和27年法律第229号)第3条第3項の規定を受ける者(法人にあっては常時従事者たる構成員)がいるものであること。

(2) その者が現に農業に従事している農業経営の経営主、農業後継者又は新規就農者であって、かつ、農業によって自立しようとする意欲と能力を有すると認められること(過去3年間の経営規模拡大の有無、現在の農業経営の資本装備の程度を判断するものとする。)ただし、その者が農地法第3条第3項の規定の適用を受ける者である場合は、上記にかかわらず地域の他の農業者と役割分担をし、継続的かつ安定的な農業経営を行う見込みのあることとする。

(3) 賃借権又は使用貸借により権利の設定を受ける者で農地法第3条第3項の規定を受ける法人は、農用地利用集積計画に次の事項を記載すること。

ア 農地が適正に利用されていない場合に解除をする旨の条件

イ 毎年、農地の利用状況を市町村長に報告する旨の条件

(4) その農業経営における当該農用地等の権利取得後の経営面積(農地所有適格法人又は農地法第3条第3項の規定の適用を受ける法人(以下「農地所有適格法人等」という。)にあっては、その経営面積を常時従事者たる構成員の属する世帯の数で除した面積)が、別に定める作目及び経営形態別の基準面積を超えるものであること。

(5) その者が取得する農用地等を農業振興地域整備計画に定める農用地利用計画に従って利用することが確実であると認められること。

(6) その者が農地所有適格法人等である場合は、当該法人の理事等業務執行権を有する構成員の大部分の者が当該法人を農業生産の中核的担い手に準ずる農地所有適格法人等に志向させる意欲と能力を有すると認められること。

(平26農委訓令1・平28農委訓令2・令2農委訓令2・令5農委訓令1・一部改正)

(あっせんの優先順位)

第4 農用地等の権利を取得させるべき者に対するあっせんの順位は、農業を営む者で、かつ、農業経営基盤強化促進法(昭和55年法律第65号)第12条第1項の認定を受けた者(以下「認定農業者」という。)又は認定就農者(農業経営基盤強化促進法第14条の4第1項の規定により認定を受けた者をいう。)を第1順位とする。

2 農用地等の権利を取得させるべき農業を営む者が2人以上いる場合におけるあっせん順位については、次に掲げる事項を総合勘案してあっせんにより権利を取得させるべき者を定めるものとする。

(1) 農用地等の権利取得後における経営面積と、別表に定める経営形態別の目標面積との差が小さい者に対して優先的にあっせんすること。

(2) 農業振興地域整備計画及び農業経営基盤の強化の促進に関する基本構想に基づいて意欲と能力のある農業経営を目指す者に対して優先的にあっせんすること。

(3) あっせんすべき農用地等の位置その他の利用条件からみて、その農用地等を最も効率的に利用することができると認められる者に対して優先的にあっせんすること。

(4) 農用地等の集団化に資する程度が最も大きいと認められる者に対して優先的にあっせんすること。

(5) 地域農業の中核的な担い手の育成、確保を図るため最も適当と認められる者に対して優先的にあっせんすること。

3 農業経営基盤強化促進法第19条第1項に規定する地域計画(以下「地域計画」という。)の区域内においては、次に掲げる事項を総合勘案してあっせんにより権利を取得させるべき者を定めるものとする。

(1) 地域計画の区域内の農用地等に農業経営基盤強化促進法第19条第3項に規定する農業を担う者(以下「農業を担う者」という。)が位置づけられている場合には、その者にあっせんすること。

(2) 市町村が地域計画を変更することが見込まれる場合であって、変更後の地域計画において、当該農用地等に新たな農業を担う者が位置付けられるときには、その者にあっせんすること。

(3) 地域計画において、当該農用地等に農業を担う者が位置付けられていない場合、農業を担う者が直ちに農用地等を引き受けられない場合、その他農業を担う者にあっせんすることが適当でない場合には、地域計画の達成に資する者へあっせんすること。

(平26農委訓令1・平28農委訓令2・令5農委訓令1・一部改正)

(当該事業以外の事業との関連)

第5 農業農村整備事業、農業構造対策事業等、農業振興上必要な事業が行われる場合は、この基準にかかわらず、その農用地等の移動がそれぞれの事業目的に合致し、農業経営の規模の拡大、農用地等の集団化その他農地保有の合理化に寄与する程度等を総合勘案してあっせんするものとする。

(あっせん)

第6 本会は、次に掲げる場合にあっせんを行うものとする。ただし、地域計画の区域内において、農用地等の所有者から当該農用地等の利用権の設定等(農業経営基盤強化促進法第4条第3項第1号に規定する利用権の設定等をいう。)についてのあっせんの申出があった場合は、農地中間管理機構が行う農地中間管理事業(農地中間管理事業の推進に関する法律(平成25年法律第101号)第2条第3項に規定する農地中間管理事業をいう。)及び農業経営基盤強化促進法第7条各号に掲げる事業の活用を促すこととし、当該事業の活用について、申出者の同意が得られない場合にあっせんを行うものとする。

(1) 農用地等の所有者から農用地等を売渡し、又は貸付けについてあっせんの申出があった場合

(2) 第3に定める要件を備えている者から農用地等を買い受け、又は借り受けたい旨の申出があった場合で、あっせんすることが相当であると認められるとき。

(3) 農用地等の所有者から農用地等の交換のあっせん申出があった場合

(4) 前3号の売渡し、交換又は貸付けのあっせんに直接関連して、他の農用地等の譲渡又は貸付けのあっせんを行うことが必要と認められる場合

(平26農委訓令1・平28農委訓令2・令5農委訓令1・一部改正)

第7 本会は、第6の規定にかかわらず、農用地等の所有者からのあっせんの申出で、その売渡し若しくは貸付けの相手方を指定している場合又はあっせんの申出以前に既に実質的に契約を締結していると認められる場合、不動産業者等が介入していると認められる場合等農地移動適正化あっせん事業の対象として不適正な事実があると認められる場合には、あっせんを行わないものとする。

第8 本会が農用地等の権利移動のあっせんを行う場合には、会長があっせん委員2人以上を指名し、当該あっせん委員をして農用地等の売買、貸借又は交換のあっせんを行わせるものとする。この場合に、会長は、あっせんの申出をした者及び農用地等の権利移動の相手方となるべき者にあっせんを行う旨及びあっせん委員の氏名を通知するものとする。

第9 あっせん委員は、あっせんにより農用地等の売買、貸借又は交換が成立したときは、あっせん調書を作成し、あっせん委員及び農用地等の権利移動の当事者が署名するものとする。あっせん委員があっせんにより農用地等の売買、貸借又は交換が成立し、又はあっせんを打ち切ったときは、遅滞なくあっせん調書又はあっせんてんまつ書を添えて、その旨を会長に報告するものとする。

(令3農委訓令1・一部改正)

第10 会長は、あっせん委員からあっせんを打ち切った旨の報告を受けたときは、新たなあっせんの相手を選定してあっせんを行うか、又はあっせんをしないこととするかを決定し、あっせんをしない旨の決定をした場合には、その旨をあっせんの申出をした者に通知するものとする。

(農地移動適正化あっせん台帳)

第11 本会は、農地移動適正化あっせん台帳を備え、この基準に基づいて農用地等の売買、貸借又は交換についてあっせんをしたときは、これに記載するものとする。

(事業計画と事業実績の報告)

第12 本会は、毎年度農地移動適正化あっせん事業計画を定め、前年度の農地移動適性化あっせん事業実績と併せて新潟県知事に報告するものとする。

(書類の様式)

第13 第6のあっせん申出書その他この基準において必要な書類は、南魚沼市農業委員会長が別に定める。

(内容の変更)

第14 本会が、農地移動適正化あっせん基準を変更する場合には、新潟県知事の認定を受けるものとする。

(その他)

第15 この基準に定められているもののほか、必要と認められるものについては、関係法令及び通達に基づいて処理するものとする。

この基準は、平成22年11月18日から施行する。

(平成26年9月25日農業委員会訓令第1号)

この訓令は、公布の日から施行する。

(平成28年7月20日農業委員会訓令第2号)

この訓令は、公布の日から施行する。

(令和2年4月1日農業委員会訓令第2号)

この訓令は、公布の日から施行する。

(令和3年5月25日農業委員会訓令第1号)

この訓令は、公布の日から施行する。

(令和5年12月5日農業委員会訓令第1号)

この訓令は、公布の日から施行する。

別表(第4関係)

(令5農委訓令1・一部改正)

経営形態別経営基準及び経営目標面積

経営形態

経営面積

経営目標面積

 

面積

その他

面積

その他

個別経営体

単一経営

水稲(A)

110a

 

1,000a

 

 

水稲(B)

110a

 

500a

 

 

複合経営

水稲+野菜(A)

110a

 

900a

 

 

水稲+野菜(B)

110a

 

500a

 

 

水稲+施設園芸

110a

 

900a

 

 

酪農+水稲

110a

経産牛 25頭

400a

経産牛 35頭

 

養豚+水稲

110a

種雌豚 60頭

肥育豚 590頭

200a

種雌豚 60頭

肥育豚 590頭

 

きのこ+水稲

110a

しいたけ 20000床

300a

しいたけ 30000床

 

水稲+果樹(A)

110a

 

500a

 

 

水稲+果樹(B)

110a

 

400a

 

 

算出根拠は、「農業経営基盤の強化の促進に関する基本的な構想」による。

農地移動適正化あっせん基準

平成22年11月18日 農業委員会訓令第4号

(令和5年12月5日施行)

体系情報
第9編 産業経済/第1章 農業委員会
沿革情報
平成22年11月18日 農業委員会訓令第4号
平成26年9月25日 農業委員会訓令第1号
平成28年7月20日 農業委員会訓令第2号
令和2年4月1日 農業委員会訓令第2号
令和3年5月25日 農業委員会訓令第1号
令和5年12月5日 農業委員会訓令第1号