越後上布体験講座

平成31年4月11日更新

重要無形文化財・ユネスコ無形文化遺産『小千谷縮・越後上布』の技術にふれる1日

「小千谷縮・越後上布」は、昭和30年(1955)に国の重要無形文化財に指定され、平成21年(2009)にユネスコ無形文化遺産リストに記載された日本のみならず世界に認められた麻織物の製作技術です。

この越後上布は通気性に富み、「シャリ感」と呼ばれる独特の着心地で、夏用の最高級麻織物として知られています。

夏用着物の素材である越後上布ですが、その製作は主に冬期間に行われます。これは、原料の「苧麻(ちょま)」は乾燥に非常に弱く、湿度が低いと扱いが非常に難しくなるのですが、南魚沼の冬は雪が多く降ることで湿度が高く保たれ、苧麻に適した環境になるためです。

社会教育事業の一環として、技術を製作に携わる技術者から直接指導を受け、体験し、越後上布について学ぶ講座を毎年3月上旬に実施しています。

平成30年度は平成31年3月2日(土曜日)に開催し、市内外から48人が参加し、越後上布について学びました。

記念写真

内容

越後上布の歴史や製作技術などについてのDVD鑑賞と講義

学習会の様子

「小千谷縮・越後上布」の各種技術・行程の見学・体験

糸づくりの技術「苧績(おう)み」の体験

越後上布の原材料「苧麻(ちょま)」の繊維のみを取り出した状態である「青苧(あおそ)」を細く裂いて、糸にする作業の体験です。

苧績み

糸を整える体験

越後上布となる苧麻の糸は、細く裂いた繊維を繋ぎ合わせることによってできており、その結び目は同じ方向でないと、作業の途中でほどけてしまうことがあります。また糸の途中に節があったり、結び目が太すぎたりすると、後の作業が難しくなります。そのため、絣くびりや織りの工程に入る前に、糸をチェックします。

また、糸はそのままの状態だと大変切れやすく扱いにくいので、布糊(ふのり)という海藻を糊にして、糸をコーティングします。

このような糸を整える作業の体験もしました。

糸の糊付け

伸べ体験

「伸べ」は一反分の糸の長さを測る作業です。専用の道具にを使って行います。上向きに突き出ている棒に糸を順番に何周か通していき、長さを測りますが、何周通したかは左手に持っている紐に通した一文銭で数えます。実際に両手で道具を使って体験しました。

のべの様子

絣(かすり)くびり体験

絣くびりは越後上布の模様を作る作業です。まず方眼紙に書いた模様のデザインをもとに定規を作り、その定規をもとにくびる(綿糸で縛る)部分の印を糸に付けます。付けた印の部分をくびり、染料で染め、くびっていた綿糸をほどくとその部分は染まらずに白いままとなります。

体験講座では、この工程の中で糸を綿糸でくびる体験をしました。

絣づくりの様子

いざり機織り体験

越後上布の織りの工程では「いざり機」と呼ばれる原始的な構造の織機を使います。広く使われている「高機」とは異なり、床に近い位置に座り、経糸(たていと)を自分の腰に固定し、張り具合を全身で調節しながら織るのが特徴です。

高機は体験したことのある参加者も経糸の張り具合を自分の体で調節しなければいけないいざり機は大変難しい体験ですが、貴重な体験の機会を楽しんでいました。

いざり機の様子

塩沢織物の展示

各種技術体験を行う会場内では、越後上布をはじめ塩沢紬や本塩沢、夏塩沢など塩沢織物の展示をしました。

展示品

雪ざらし体験

「雪ざらし」は織りあがった反物を雪の上に晒すと、雪が解け蒸発するときに発生するオゾンが布の中を通り抜ける際、漂白効果があることから、仕上げで行われる作業です。絹織物は熱に弱く、雪ざらしを行うと焦げてしますことがあるため、麻織物である越後上布にのみ行う仕上げ作業で、また雪の上で晒すという雪国ならではの工程です。

午後からは会場を屋外に移し、実際に越後上布を使って雪ざらしの体験を行いました。

雪ざらし体験の様子

越後上布の雪ざらし

越後上布体験講座の概要

実施日時

毎年3月上旬頃

申込みについて

平成30年度の体験講座は終了いたしました。

来年度の申込みは、1月下旬ごろを予定しています。

雪ざらしのみの見学・写真撮影希望者向けの雪ざらし実演について

雪晒しの様子

越後上布体験講座に参加できなかった方や雪ざらしのみの見学・写真撮影希望者を対象に、越後上布体験講座の時間外で雪ざらしの実演を行う場合があります。

詳細は、越後上布体験講座 参加者募集のページをご覧ください。

関連ページ

越後上布(えちごじょうふ)

ユネスコ無形文化遺産「小千谷縮・越後上布」

南魚沼市の国指定文化財

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