「むーけーげー(無罣礙)」 平成29年9月1日

掲載日:平成29年9月1日更新

ばあちゃんの「神サマ」

早春のころ、黒岩卓夫先生(元ゆきぐに大和総合病院長・現萌気会理事長)が訪ねてくださいました。帰り際(ぎわ)に「市長、これを」と渡された本は『地域医療の冒険』(昭和62年上梓(じょうし)、先生の著書)でした。本の推薦人には、先日亡くなられた日野原重明(ひのはらしげあき)氏(当時、聖路加(せいろか)看護大学学長)や国際大学初代理事長の中山素平(そへい)氏(当時、日本興業銀行特別顧問)のお名前も。中山氏はその中で「国際大学も新潟県・大和町につくられたが、この土地で知り合った著者の地域医療に生きるひたむきさに感動した。この本にはその生命哲学があふれている」と絶賛されています。私はその晩のうちに読了。感銘すると同時に祖母を思い出しました。私事ですが、母方の祖母は先生のことを神様だと思っていました。主治医への全幅(ぜんぷく)の信頼。勧めてくださる本はすべて読む。数年前に他界しましたが、まさに末期(まつご)の水(みず)、最期の看取り、自宅に来てくれた先生の手を握りしめながら逝いきました。

信州北安曇(きたあずみ)のご出身。東大医学部自治委員長として、渦中にあった60年安保闘争(あんぽとうそう)。「東京での生活に失望と疲労を感じ」て移り住んだこと。後山集落での往診体験が、地域医療を始めた原点であったとも書かれています。33歳の青年医師の決意から47年。今も続く、地域医療に与えた足跡の大きさは誰もが知るところです。その実践と精神は、まさに時を超えて市民病院群の運営とその理念に受け継がれていると信じます。

9月16日(土曜日)から3日間、当市で「地域医療研究会」が開催されます。全国から800人を超える医療関係者をお迎えします。先生が中心となり進められてきた事業です。今も現役である先生が、今日(こんにち)的課題にどのような「冒険」心を持って挑戦しようと提言されるのか。それは、南魚沼のめざすべき姿であろうと私は思います。多くのみなさんからご来場いただきますよう、心からお願い申し上げます。

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