掲載日:令和2年3月31日更新
屋根雪の落雪に関するトラブル防止
豪雪地域である南魚沼市で建築物を建築する場合、屋根雪の処理方法は、極めて重要な問題です。
屋根雪の落雪に関するトラブルが発生した場合、家主は責任を問われる場合があります。落雪が隣地との境界線を越える場合、隣同士のトラブルとなる場合があります。
雨水(雪)の隣地への影響は、民法における規制です。建築基準法における規制ではないため、建築確認申請では審査しません。民法のトラブルは、当事者同士で解決、防止するトラブルです。
落雪は家主の責任により、適切に対策を講じる必要があります。落雪は原則として、家主の敷地内で処理する必要があります。
南魚沼地域屋根雪に関する指導要綱
南魚沼市では、屋根雪の落雪に関するトラブル防止のため、南魚沼地域屋根雪に関する指導要綱にて、自然落雪式建築物の落雪影響距離の基準を示しています。
落雪影響距離の算出方法
落雪影響距離は、自然積雪深を3メートルとした、屋根雪の一般的な影響距離の基準です。
「屋根の水平の長さ」と「軒の出」から算出します。
落雪影響距離の算出上、軒の出の起点は、「壁芯」ではなく「壁面」とします。
建築確認申請時の指導
自然落雪式建築物の場合、落雪影響距離を算出のうえ、隣地との境界線を越えないことを確認します。
隣地との境界線を越える場合、 次の点について指導を行います。
- 建築位置の変更
- 屋根に消雪パイプの設置
- 雪止めフェンスなどの設置
- 隣地の方との覚書
屋根雪の落雪に関するお願い
落雪影響距離は、屋根雪の一般的な影響距離の基準であり、影響距離の限界ではありません。
条件により、落雪方向ではない横方向の落雪、落雪影響距離を超える落雪が発生する場合があります。指導要綱を守るだけでは、すべてのトラブルを防止することはできません。
設計、建築は、次の点についてご考慮ください。
- 落雪方向、横方向に十分な余裕距離を確保すること
- 屋根の形状、材質を考慮すること
- 隣地が住宅の場合、落雪は家主の敷地内で処理するため、必要に応じて消雪パイプ、雪止めフェンスなどの対策を講じること(落雪影響距離の緩和はありません)
お互いさまの気持ちで共に支え合いましょう
落雪が隣地との境界線を越える場合でも、差し支えない範囲であればお互いに許容する気持ちも大切です。
お互いさまの気持ちで共に支え合い、豪雪地域での快適な暮らしを実現させましょう。