○南魚沼市火災調査規程
令和8年6月5日
訓令第15号
南魚沼市火災調査規程(平成18年南魚沼市訓令第21号)の全部を改正する。
(趣旨)
第1条 この訓令は、消防法(昭和23年法律第186号。以下「法」という。)第7章の規定に基づく火災の調査(以下「調査」という。)を行うことに関し、必要な事項を定めるものとする。
(目的)
第2条 調査は、火災の原因及び火災により受けた損害を明らかにして、火災予防対策及び警防対策に必要な基礎資料を得ることを目的とする。
(1) 調査員 消防長が、職員のうちから指名した調査に従事する者をいう。
(2) 消防隊員等 消防隊員、救助隊員、救急隊員その他警防活動に従事する隊員(調査員を除く。)をいう。
(3) 関係者等 次に掲げる者をいう。
ア 法第2条第4項に規定する関係者
イ 消防法施行規則(昭和36年自治省令第6号)第46条に規定する者
ウ 火災の発見者、通報者又は初期消火者
エ その他調査の参考人と認められる者
(4) 鑑定 火災に関わる物件の形状、構造、材質、成分、性質及びこれらに関連する現象について、科学技術的手法により必要な試験及び分析を行い、その結果を基に火災原因の判定のための資料を得ることをいう。
(5) 鑑識 火災の原因及び損害の判定のため、専門的な知識、技術、経験及び機器を活用し、総合的な見地から具体的な事実関係を明らかにすることをいう。
(調査の基準)
第4条 調査は、火災報告取扱要領(平成6年4月21日付け消防災第100号消防庁長官通知。以下「報告要領」という。)に基づき実施するものとする。
(調査の区分)
第5条 調査は、火災原因調査及び火災損害調査に区分する。
2 火災原因調査は、次の各号に定める事項を究明するために行うものとする。
(1) 出火前の状況
(2) 出火原因
(3) 延焼拡大の状況
(4) 発見、通報及び初期消火の状況
(5) 避難の状況
(6) 消防用設備等の状況
(7) 死傷者の状況
(8) その他必要な事項
3 火災損害調査は、次の各号に定める事項を明らかにするために行うものとする。
(1) 焼き損害
(2) 消火損害
(3) 爆発損害
(4) 火災による死傷者
(調査責任者)
第6条 消防長は、南魚沼市及び湯沢町の調査の責任を有する。
(調査体制の確立)
第7条 消防長は、調査に必要な人員及び器材を整備し、調査体制を確立しておかなければならない。
(調査の実施)
第8条 消防長は、調査員を調査に従事させるものとする。
(調査指揮者)
第9条 消防長は、調査の進行に万全を期すため、調査員のうちから調査指揮者を定めなければならない。
2 調査指揮者の責務は、次に掲げるとおりとする。
(1) 現場見分、写真撮影、図面作成等の各担当の指定及び組織的な調査の進行に関すること。
(2) 警察署、その他関係機関との調整に関すること。
(3) 火災調査書類の作成に関すること。
(調査員の心得)
第10条 調査員は、常に火災の現象、関係法令、社会の動向その他調査に必要な知識の習得と調査技術の向上に努めるとともに、次の事項を遵守しなければならない。
(1) 調査員相互の連絡協調を図り、調査業務の進行が円滑になるように努めなければならない。
(2) 調査に際し、関係者等の民事的紛争に関与しないよう努めるとともに、個人の自由・権利を不当に侵害したり、調査上知り得た秘密をみだりに他に漏らしてはならない。
(3) 関係のある場所へ立ち入るときは、原則として関係者等の立会いを得なければならない。
(4) 警察署、その他関係機関とは密接な連絡をとり、相互に協力して調査に当たらなければならない。
(調査の基本)
第11条 調査は、事実の確認を主眼とし、先入観念にとらわれることなく、科学的な方法による確認と合理的な判断の上に立ち、事実の立証に努めなければならない。
(出動途上及び警防活動中の調査)
第12条 調査員及び消防隊員等は出動途上及び火災現場において、関係者等への質問及び現場の状況から、発見、通報、初期消火、火気管理、避難、死傷者、消防用設備等の使用及び作動状況等を把握するとともに、延焼状況の見分に努めなければならない。
2 調査員及び消防隊員等は、火災現場において、火煙の色、臭い、燃焼音、延焼経路その他関係者等の言動を見聞したときは、現場最高指揮者に報告しなければならない。
3 火災状況の見聞は、その内容を明確にするため、写真により記録するよう努めなければならない。
(警防活動中の現場保存)
第13条 調査員及び消防隊員等は、出火現場付近の迅速な消火に心がけ、出火前の状態が推測できるよう現場の保存に努めなければならない。
2 警防活動のため、やむを得ず出火場所付近の物件を移動又は破壊しようとするときは、原状回復が容易に行えるよう必要な処置をとるよう努めなければならない。
(警防活動後の現場保存)
第14条 現場最高指揮者は、消火活動が終了したときは現場の警察官と協議の上、現場保存区域を設定する等必要な処置を講じ、現場保存に努めなければならない。ただし、調査上その必要がないと認めたときはこの限りでない。
(焼死者等の取扱い)
第15条 調査員及び消防隊員等は、現場において焼死者その他死者を発見したときは、直ちに現場最高指揮者に報告しなければならない。
2 現場最高指揮者は、前項の報告を受けたときは、現場警察官に通報するとともに、その発見場所の保存に努めなければならない。
(火災現場立会人)
第16条 火災現場の調査は、関係者等の立会いの下に行わなければならない。ただし、関係者等が不在でやむを得ないときは、警察官、関係者等の近親者その他適切な者を立ち会わせて行うことができる。
2 調査指揮者は、火災現場において、調査のために必要があると認めるときは、関係者等の了承を得て、当該火災に関する物件の製造者、輸入者、販売者及び管理者を調査に立ち会わせることができる。
3 調査員は、立会人に対する安全管理及び言動に配慮しなければならない。
(現場発掘)
第17条 現場発掘は、火災現場見分状況及び火災出動時の見分状況並びに関係者等の申述を、総合的に判断して、出火範囲を限定して行うものとする。
2 現場発掘は、前項の出火範囲の周囲から出火箇所付近と推定される核心部に向かって順次行うものとする。
3 現場発掘は、立会人の申述に基づく物品配置に留意し、物件の原状確保に配慮しなければならない。
4 現場発掘は、原状を復元する観点に立って行わなければならない。
(出火原因の検討)
第18条 出火原因の検討は、現場発掘の結果、出火箇所が判定された段階において行わなければならない。
(調査終了時の措置)
第19条 調査指揮者は、火災現場において調査を終了したときは、関係者等に対して調査の結果及び終了した旨を通知するものとする。
(質問)
第20条 調査員は、関係者等に質問し、原因の判定の資料となる事実の把握に努めなければならない。また、質問を行うときは、次の事項を遵守しなければならない。
(1) 質問を行う時期、場所等に配慮し、被質問者の任意の申述を得るように努めること。
(2) みだりに申述を誘導しないこと。
(3) 伝聞によらない直接経験した事実の申述を得るように努めること。
(少年等に対する質問等)
第21条 少年法(昭和23年法律第168号)第2条第1項に定める少年、身体障害者福祉法(昭和24年法律第283号)第4条に定める身体障害者及び精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和25年法律第123号)第5条に定める精神障害者(以下「少年等」という。)の関係する火災で、前条に定める質問を行う場合は、立会人をおいて行うものとする。ただし、立会人をおくことで、真実の申述を得られないと判断されるときは、この限りでない。
2 前項の質問を行うに当たっては、少年等の心情を考慮し、充分な理解をもって当たらなければならない。
3 少年等は、実況見分の立会人としてはならない。ただし、年齢、心情その他諸般の事情により支障がないと認められる場合は、この限りでない。
(質問調査書)
第22条 調査員は、質問により知り得た事項で、調査上必要があると認めるものは、質問調査書(様式第1号)に、被質問者の申述を正確に録取しなければならない。
2 調査員は、前項の質問調査書を被質問者に閲覧させ又は読み聞かせ、修正の機会を与えるものとする。
(通訳人の介助)
第23条 調査員は、通訳人の介助を得て質問を行った場合は、通訳人の介助を得て被質問者に閲覧又は読み聞かせ、その旨を記載する。
(照会)
第24条 消防長は、必要があると認めるときは関係機関に対し、必要な事項の通報を求め又は照会することができる。
(資料の保管及び処分)
第27条 消防長は、関係者等から資料の提出があったときは、資料保管書(様式第4号)を交付するものとする。
3 資料提出者が、資料の返還を求めるときは、調査終了後資料保管書と引換えに返還するものとする。
4 資料提出者が、資料の所有権を放棄したときは、調査終了後適宜処分するものとする。
(立証のための調査)
第28条 消防長は、出火原因の立証のため必要があると認めるときは、鑑識、鑑定及び実験(以下「鑑定等」という。)を行うものとする。
(原因の判定)
第30条 火災原因の判定は、火災の実況見分、鑑定等、質問その他関係資料を総合的に検討し、科学的かつ合理的に判定しなければならない。
(火災損害調査)
第31条 火災損害調査は、り災物件を詳細に調査し、損害の把握に努めなければならない。
2 損害額の算定は、報告要領に基づき算出しなければならない。
3 消防長は、損害額決定のため、必要があると認めるときは、り災した消防対象物の関係者等に対し、次に掲げるり災申告書により申告を求めることができる。
(1) 不動産り災申告書(様式第8号)
(2) 動産り災申告書(様式第9号)
(3) 車両・船舶・航空機り災申告書(様式第10号)
(調査記録)
第32条 建物火災の半焼火災以上及び爆発については、次に掲げる書類を作成するものとする。
(1) 火災調査報告書(様式第11号)
(2) 火災調査書(様式第12号)
(3) 火災原因判定書(様式第13号)
(4) 出火出動時における見分調査書(様式第14号)
(5) 実況(鑑識)見分調査書(様式第15号)
(6) 火災現場写真(様式第16号)
(7) 関係図面等
(8) 質問調査書(様式第1号)
(9) 建物火災損害調査書(様式第17号)
(11) 死傷者の調査表(様式第18号)
(12) その他火災原因の判定、損害額の認定の根拠となった資料等
2 建物火災のぼや火災及び部分焼火災については、次に掲げる書類を作成するものとする。
(1) 火災調査報告書(様式第11号)
(2) 火災調査書(様式第12号)
(3) 火災原因判定書(様式第13号)
(4) 火災現場写真(様式第16号)
(5) 質問調査書(様式第1号)
(7) 死傷者の調査表(様式第18号)
(8) その他火災原因の判定、損害額の認定の根拠となった資料等
3 建物火災以外の火災については、次に掲げる書類を作成するものとする。
(1) 火災調査報告書(様式第11号)
(2) 火災調査書(様式第12号)
(3) 火災原因判定書(様式第13号)
(4) 出火出動時における見分調査書(様式第14号)
(5) 実況(鑑識)見分調査書(様式第15号)
(6) 火災現場写真(様式第16号)
(7) 関係図面等
(8) 質問調査書(様式第1号)
(10) 死傷者の調査表(様式第18号)
(11) その他火災原因の判定、損害額の認定の根拠となった資料等
4 火災調査書類は、標準火災調査書類作成マニュアル(令和4年8月19日消防予第398号)を参考にして作成するものとする。
(震災時の火災の指定)
第33条 消防長は、震災時の火災について、円滑に調査を実施するため、期間及び地域を限定して「震災指定火災」を指定することができる。
(震災指定火災の調査活動)
第34条 震災指定火災の調査活動は、次に掲げる事項に重点を置き行うものとする。
(1) 情報収集及び火災状況の記録を主眼とすること。
(2) り災証明書発行のための火災損害状況調査を優先すること。
(3) り災証明書発行の火災損害状況調査終了後は、出火原因及び延焼拡大状況について詳細な調査を行わなければならない。
(り災証明)
第35条 り災に関する証明は、南魚沼市消防事務証明処理規程(平成18年南魚沼市訓令第23号)に定めるところによる。
(照会への対応)
第36条 消防長は、調査事項について、捜査機関その他の関係機関から照会があったときは、その内容、目的その他必要な理由について審査し、必要事項について回答することができる。
(証人、参考人としての出頭等)
第37条 調査員は、自己の担当した調査に関して捜査機関から参考人として出頭を要請され、又は裁判所から証人等として呼出し若しくは召喚を受けた場合は、消防長にその事案概要を報告しなければならない。
2 前項により出頭した結果についても同様とする。
(施行雑則)
第38条 この訓令の施行に関し必要な事項は、消防長が別に定める。
附則
この訓令は、令和8年7月1日から施行する。
























