掲載日:平成23年2月20日更新
家族で話し合っておこう
いざというときあわてないために、月に一度は、家族全員で地震のときどうするかを話し合っておく。
話し合う内容
- 新潟地震、阪神・淡路大震災など過去の地震の状況
- 地震時の心得
- 地震が起きたときの役割分担
・ガスの元栓は、だれがしめるのか
・火の始末は、だれがするか
・幼児・老人の避難と安全は、だれが責任をもつのか
・非常持ち出し品は、だれが持って出るのか - 避難場所、避難路の確認、最終的に落ち合う場所、連絡方法
わが家の地盤を知っておく
地盤の良し悪しは、揺れの大きさを左右する。お年寄りや地元の人に、昔の土地の様子を聞こう。
地盤の悪いところの例
- 海、田、沼地を埋めたところ
- ゼロメートル地帯
- 三角州(デルタ)地帯
- 中小河川沿い
- 大雨のとき、水の出るところ
- 山を切り開いた造成地で、特に盛土部分
- 過去の地震で、被害が大きかったところ
わが家の健康診断をしよう
木造建物は、建築年数が相当経過し、老朽化しているものは危険性が高い。
建物の健康チェック
- 地盤沈下や土砂の流出などで、基礎が地盤に接していないとか基礎にゆるみが出ていないか
- 土台、柱、はりなどの構造上重要な部分が腐っていたり、白アリに食べられていないか
- 2階以上にピアノ、大量の書物、重量物などを置いていないか
- 間取りを変更して、壁や柱を取り払っていないか
- 部屋が広くて、向かい合っている壁と壁の間隔が開きすぎていないか
- 大風や小さな地震で異常に揺れないか
- 過去に冠水したことはないか
- 排水の悪いじめじめした土地に建てられていないか
ブロック塀の安全対策をしよう
不適格なブロック塀や石塀は、自分にも他人にも危険である。補強や改築が必要な場合、できるだけ早く実施する。
ブロック塀の点検
- 高さは、2.2メートル以下
- 控壁はあるか
- 基礎や根入れはあるか
- 老朽化したり、ひびなど入っていないか
- 鉄筋を入れるなど定められた方法で作られているか
家具類の安全点検をしよう
タンスの上や棚に、重いものやガラス類を置かないように心がけ、重い家具や倒れやすい家具は、壁に固定する。できれば、家具を置かない安全空間を作るようにする。
安全な家具の置き方
- 壁に付けておく
- 金具や鎖で壁に固定する
- 窓ガラスを背にして置かない
- ガラスにフィルムを張るなど、飛散しないようにする
- 畳に置くときは、ベニヤ板を敷く
- 食器棚や書棚、置き物などには落下防止措置をしっかりする
火を出さない環境をつくろう
火気器具は常に点検整備し、火のまわりは、ふだんから整理整とんし、燃えやすいものが火の上に落ちたり、倒れたりしないようにする。
火気器具の安全点検
- 石油ストーブは、耐震自動消火装置のついているもの
- 石油ストーブは、倒れても、燃料漏れのしないもの
- ガスストーブは、転倒時ガス遮断装置のついているもの
火気周辺の整理整とん
- ストーブのまわりには、衣類、紙くずなど燃えやすいものを置かない(とくに、灯油、ガソリン、ベンジン、ヘアースプレーなど可燃性危険物)
- 倒れやすい家具類の近くに、ストーブを置かない
- 消火器を備えておく
石油、プロパンガスなどの安全対策をしよう
石油、ベンジン、アルコール、食用油など燃えやすいものは、簡単に倒れないようにし、プロパンガスボンベは、鎖などでしっかり止める。
プロパンガスの安全対策
- 鎖などで、ボンベが倒れないように固定する
- ボンベは屋外の平らで、上から物の落ちてこない、風通しの良いところに置く
- 接続部分には、ホースバンドでホースが抜けないようにする
- ひび割れしたホースは、すぐ取り替える
可燃性危険物の保管
- しっかりふたをして、倒れないように箱に入れ、床に置く。
非常用品・医薬品の準備をしよう
家が無事でも、電気、ガス、水道の被害で、停電、断水などがおこる。また、避難先でも、水や食料が不足することがある。組織的な救助活動が行われるまでの間は自力で支えなければならない。2~3日分の食糧や水の備蓄に心がける。
非常持出品の点検
飲料水/食糧/貴重品/懐中電灯、ろうそく、マッチ/トランジスタラジオ/下着、タオル、ビニール袋、ひも、手袋、ちり紙/帽子、ヘルメット/応急医薬品、常備薬/乳児のいる家庭はミルクとおしめ/冬期間は携帯暖房品
応急医薬品の点検
きず薬/胃腸薬/目薬/脱脂綿/包帯/ばんそうこう/三角巾
隣近所の協力体制を整えよう
いざというとき、みんなで協力して初期消火や、避難ができるよう日ごろから訓練しておく。
自主防災組織:自分たちの町は自分たちで守る
県や市町村は、全力をあげて救援活動を実施しますが、すべての地域ですぐに活動できるとは限りません。隣近所で話し合い、いざというときの協力の仕方や分担を決めておき、日ごろから訓練をしたりする自主防災組織をつくることが大切です。
積雪期の地震対策をしよう
雪のあるときは、他の時期と違って地震の被害が大きくなります。家屋の倒壊防止や逃げ場の確保など除雪をこまめに実施する。
積雪期の地震対策
- 雪の重みと地震動で家がつぶれないように、屋根の雪下ろしをこまめにしましょう
- 避難口の確保のため、除雪をこまめにしましょう
- 屋根からの落雪、つららの落下、雪壁の崩落に気をつけましょう
- 町内で協力して、消火栓の除雪を行いましょう
- 積雪期の地震後の建物は、雪に支えられて倒壊をまぬがれても、融雪にしたがって倒壊が進むことがありますでので安全点検をしましょう