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ホーム市長の部屋市長日記「無罣礙(むーけーげー)」令和5年度「むーけーげー(無罣礙)」 令和5年8月1日

「むーけーげー(無罣礙)」 令和5年8月1日

掲載日:令和5年8月1日更新

伝説怪獣の里

市長職に就いて6年半、多くの人と接してきました。在庁時は市内外のみなさんが市長室に。中でも一番うれしいお客様が、地域学習などでやってくる市内の児童たち。小学4年生のころだったか、私も同じように見学で訪ねた当時の塩沢町役場を今でも鮮明に覚えています。級友たちと庁舎の屋上で当時の我田大作町長の話を聞き、一緒に眼下の街や遠い山々を眺め、なんとなく大人になったような気がしたものです。

今、私ができる限り市長室に彼らを招くのは、あの思い出が重なるからで、短い時間ながらいろいろな話を。市役所初訪問、みんながよく調べてきていて質問もたくさん。別れ際にいつも私から「市長の椅子に座ってみる?」大はしゃぎしてくれるのが本当にうれしい。元気な一番乗りの子に「未来の市長決定!」と言うと困った顔をして「でも、僕はサッカー選手になりたいから」と本音が出たり、「女性市長も!」とか。

市の紹介用にさまざまなものを室内に飾っていますが、多くの子の目に留まるのがウルトラマンのミニチュア。「なんで?」意外そうな彼らに隣にいる怪獣を指さして「この怪獣は南魚沼市に眠っているんだけど、知ってる?」当然、誰も知らない。

テレビ放映開始は私が生まれた前年の昭和41年で、あのビートルズ来日の年。今も色褪せず、シリーズは続いていますが、初代は57年も前。バルタン星人などと並んで有名な「ウー」は石打で撮影された。雪男風に見えるが、実は幼い娘を残し早逝した母親が、その子がいじめられると守るために化身として山から現れる。スキーに来ていたウルトラ警備隊、怪獣出現でハヤタ隊員が変身し、スキー場で大格闘。最後はお決まりのスペシウム光線! その刹那、彼は荒れ狂う怪獣が母なのだと気付く。ウルトラ史上初だったと思うが、必殺技で倒さず「山に帰れ」と手で促し、娘の呼びかけにも応えて、「ウー」は静かに山に消えていくというお話。

「今も飯士山にこの怪獣は眠っているんだよ」真剣に聞いてくれる彼らの心にどう響くかはわからないが、こちらは「弱いものいじめはいけない」という思いも持って。いつか子どもの広場などに伝説怪獣の由来を刻んだ実話のような石碑を建ててみたいが。

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