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ホーム市長の部屋市長日記「無罣礙(むーけーげー)」令和5年度「むーけーげー(無罣礙)」 令和5年11月1日

「むーけーげー(無罣礙)」 令和5年11月1日

掲載日:令和5年11月1日更新

坂戸市をめざせ!

10月10日、当市は友好都市である坂戸市(埼玉県)と「大規模災害時における避難に関する応援協定」を締結しました。おそらく全国でまだ例はないかもしれません。

高い確率で起きるといわれている関東首都圏を襲う大規模地震。現実となったとき、いったいどのようなことになるのか。東日本大震災をはるかに超える被害が予想され、加えて人流などの関係性は極めて濃密。市民の子弟が多く居住し、親戚や知己の方々など挙げればきりがなく、発災すれば天地がひっくり返ったような大混乱となるでしょう。情報が断たれ、連絡がつかなくなる。子弟などの安否確認ができないなど、南魚沼市役所には多くの市民が殺到し、何の準備もできていなければ市役所は対応が全くできないはず。

市長となって間もないころ、坂戸市を表敬訪問した際、ずっと胸に秘めていた1つのアイデアについて石川清市長に相談を持ちかけました。「一大有事のとき、坂戸市に南魚沼市の基地を作らせてもらえませんか?」はじめ理解が難しかったようでしたが、私の説明・提案に坂戸市長はその場で深く頷いてくださった。

前例はないがやろう、と協議を重ねてきましたがついに前進しました。すでに一般的な災害時の「相互応援協定」は2市の間で交わされていましたが、この度の協定をわかりやすく言えば、有事の際、坂戸市に南魚沼市の活動拠点を速やかに立ち上げ、首都圏にいる南魚沼市民や出身者の避難を受け入れ、さらにそこから当市への避難ができるようにするものです。坂戸市は市内最大の体育館を提供くださり、今後当市は防災備品類を設置します。職員の交流なども視野に入れ、発災後ただちに前線基地を立ち上げ、情報収集などの活動を開始できる体制に。

坂戸市は首都圏からなんとか1日で歩ける距離にある。交通機関が麻痺し、瓦礫が行く手を塞ぐかもしれません。それでも近傍にめざすべき場所があり、そこに故郷南魚沼の旗が立っている。ひとりでも多くの命を救わなくては。奇しくも本年は関東大震災から百年。その年に両市の関係深化を得ました。さあ、これからです。

注意:北陸地方などでの発災時は、逆に南魚沼市が坂戸市の活動拠点となります

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