掲載日:令和7年7月1日更新
あゝ道の駅
「ゆきあかり・道の駅南魚沼」の昨年度の年間入場者数は約52万人。(過去最高値)設置から11年。がんばっていますが、全国で道の駅再整備が進む中、やや光彩に陰りを感じるように。当市の潜在力はこんなものではない、コシヒカリを筆頭に酒や農産品は全国で知名度を得てブランドイメージは確立されてきたはず。「いつかは私たちが」の思いで多くの道の駅視察を重ねてきました。雪と米をテーマとした事例は見つかりません。雪国南魚沼の全ての営みの源は雪。脱炭素社会に、雪冷熱の「雪室」。とがりあるストーリーで来場100万人、否、それを超えるものにできると信じます。市は令和11年のリニューアルオープンに向け整備を開始しました。市民に愛され市外からの多くのお客様で賑わう交流拠点施設に。この道の駅を関東圏からのゲートウェイ(玄関口)と位置付け、地場産直売所だけでなく県内産地も多くが参加し稼げる場に。「地域商社」の設立を目指し、働くスタッフは例えば一部は雪室の運営や商品開発をする。担い手不足による耕作放棄地の増加が課題となっている農業現場や同様に季節的な観光業も支援するなど、マルチワークの組織化を図りたい。
93年に制度が始まった「道の駅」は今や全国に1230カ所あり、地域活性化をかけてしのぎを削っています。その中での当市の再整備。4月25日、今後、国が重点的にリニューアルを支援する対象10駅に「道の駅南魚沼」を選定すると発表しました。「第3ステージ応援パッケージ」という新しい取り組みで、単なる道の駅ではなく防災や街づくりの拠点化を図り、地方創生を力強く進めるため各省庁を横断する国の肝いり事業で、という位置づけ。市は手上げをしていましたが本当に選ばれた。一大有事の際の支援拠点ならば災害対応用の備蓄倉庫を周辺に設置すべきであるし、それは雪冷熱でやるべき、と。コメだけではなく様々な物品の冷蔵を私たちは受け持てる。モノだけでなく人も。雪国だからこそ可能な支援。この指定は当市の将来像を逞(たくま)しくしてゆくものと信じます。昔、井沢八郎さんが歌った「あゝ上野駅」の詩を借りれば、私たちの心の駅、ここから始まった♪と言えるような。胸にゃでっかい夢がある。