掲載日:令和8年10月1日更新
二人の農林水産大臣
過去にない長雨が続きました。一方で市長として十年間で三度の大渇水を経験。平成30年には消雪用井戸からの取水という前例のない対策を。しかし、消雪パイプの散水ではまさに「焼け石に水」。そこでバルブベントという器具を井戸吐水口に取り付け、一滴も逃さずホースで用水路に流し込む方法を導入。令和5年度の渇水には大きな効果を生み、加えて農業専用の井戸の掘削・設置にも踏み切りましたが、空前の大渇水となった昨年はそれでも足らず、ついに禁じ手だった水道水(消火栓から)利用にまで及びました。
格闘は続いていますが、爽やかなエピソードも。二人の農林水産大臣のことです。一人は鈴木憲和前大臣。消雪用井戸は電力ポンプで汲み上げますが、本来、冬しか必要がないために通年よりも安価な期間料金契約(第二融雪)となっていて、利用者側は助かっています。しかしここに恒常化する夏の渇水の課題が。契約上、夏期利用はできないが「そこを何とか」と。見方によればこちらのご都合主義。「切ない課題があります」とまだ岸田内閣の農林水産副大臣だった鈴木さんに全く別の要望で訪問した際に雑談風にお伝えした程度でした。驚いたのは「新パッケージ(契約期間外でも渇水時に短期で利用契約ができる)の検討をいただけないか」と直談判に訪れた仙台にある東北電力本社で幹部の方から聞いた言葉でした。「副大臣からもその旨お聞きしています」、きちんと伝えてくれていた。そして今夏、その新制度が実現。これまでの高額な大型発電機のリース(手配も極めて困難)や高騰する燃料代など、途方もない経費負担からの解放。南魚沼市だけではなく、降雪地域の多くが救われることに。即応力も大で将来にわたる安心の担保となるでしょう。東北電力の決断に感謝したい。
もう一人は、昨夏、渇水状況を電撃で視察され、国の支援なしにオペレートする現場の惨状を何とかしようと、直ちに事業の半額を国が支援する新制度を立ち上げた小泉元大臣。ニュースだけでは伺い知れない果敢な対応があったこと、産地を纏める私たちには立派な同志がいることを明記しておきたい。
